東大法学部のバイブル

かつては東大法学部官僚志望者のバイブル的存在だった本。 旧通産省で異色の官僚と呼ばれた佐橋滋元事務次官の官房秘書課長時代から事務次官昇進、そして退官後の生き様を描いた「男の詩」である。具体的には、財界の反対のため、国会で廃案となった「特定産業振興法」の立案策定作業を中心に通産省の内部抗争や政財界とのやり取りがリアルに描写されている。登場人物は、すべて仮名であり、実在した政治家(池田勇人、三木武夫、宮澤喜一など)や通産省の官僚たちである。安易な官僚批判に同調する国民に是非とも呼んでもらいたい本である。なお、この本を取り上げて「かつての官僚はこうだったのに、今は・・・」と言うバカがいるが、それは中央省庁再編前には通用しない。官僚がバカになったのは、中央省庁再編後、特に小泉による郵政民営化反対派官僚粛清の後の話である。