北の大地と動物と女子大生

獣医師を主人公にした小説、正確には、獣医を目指す女子学生の物語は初めてだ。北海道の大学で、その道を目指す聡里の6年間が描かれる。恐らくリサーチが大変だったろうが、彼女の成長、また心理がよく描かれている。今時、こんな純情な女の子がいるのかという気もするが、動物たちを相手にする授業だけに、相応しい設定かも知れない。時に泣かせ、そして心を温かくさせる展開。優れた筆力だと思う。広大な土地を背景にした舞台設定も良い。