実力派

明治後期。北海道東部の山中。熊爪は、名の通り、熊や鹿を猟銃で撃ち、また山菜を採って白糠の里で売る猟師。物語は熊爪と、因縁のある2頭の熊の死闘を中心描くが、いずれも壮絶。表現力には脱帽するしか無い。と言って、大袈裟でもグロテスクでもなく、久々に筆力ある書き手に出会った。最近は直木賞、芥川賞とも話題先行で薄っぺらな小説が多いが、本作は賞に相応しい、本格的な作品だと思う。文句なし。