勇気が出る、反面……

田中圭一さんは『神罰』のころから知っていて、あまりのお下劣ぶりに「これは自分には合わない!」と残念に思った記憶があります。 その田中さんがうつ!?でまずびっくりさせられ、取材を受けた人たちの中に自分の好きな著名人も数名いたため、迷わず購入しました。 私もうつヌケ経験者なので、うつあるあるのオンパレードに「そうそう!」と頷いたり、リターンのきっかけが些細なものと知って安心した反面、さまざまな書評サイトで散見される、「でも、この本に出てくるうつヌケ経験者って、特別な才能を持っていたり、過去の仕事で結果が出せた人ばかりだよね? で、ウツを脱したきっかけが、その才能が認められたとか、過去の仕事が再評価されましたってパターン、凡人にはどうなの?」という心の問いに自分も気づいてしまいました。 脚本家や小説家、アーティスト以外ですと、シンガポールで働いている外資系OLさんとか、漫画雑誌の元編集長さんも出ていましたが、こちらもあまり一般的ではないような気がします。 だからと言って、知名度のない方のうつヌケ経験をずらずら書き連ねていっても、商品にはなりにくいというのもよくわかるので、なんともはや……難しいですね。 要は、自分の得意分野で評価されて、自己承認欲求を満たすことができればうつは抜けられますよ……もしくはあたたかい家族がいれば……と言われてしまったような気がしました。 とはいえ、それ以外はたいへん素晴らしかったので、★4つです。