正直、“思想”とでも正面で言われると正しく「?!」とでも書き綴りたい感だと思う。訳が判らない… しかしながら、誰しもが日々の暮らしや、辿って来た経過の中で「自身と社会」とか「社会の中での自身」という程度のことを「何となく思う」というのは、その「思ったこと」に、後から誰かが読んで考える材料になる程度の何かを綴るか否かは判らない。寧ろ、そんなことに無縁の人が多い筈だ。 が、本書で論じられるような「現代思想」というような事柄に関しては、“時代”の区分として“現代”ということになる時期に活動していた人達が想い巡らせた「自身と社会」とか「社会の中での自身」という程度のことに関して、「真摯に向き合って、伝えられる綴られたモノを読み込んでみよう」という趣旨なのだと思った。 本書の筆者は「真摯に向き合って、伝えられる綴られたモノを読み込んでみよう」という「より正しく読んで伝える…」を旨とする研究者でもある。その研究の一部を伝えようとする教育者という活動にも携わっている。本書の内容自体、その「研究の一部を伝えようとする」という営為、「大学での講義内容」に着想を得ているモノであるようだ。それ故に、遠い学生時代に、大教室で催されている「〇〇先生の講義」に何となく足を運ので、その御話しに耳を傾けるような感覚に近い感じで、本書の内容に触れられたような気がする。 率直に申し上げて「現代思想」という語句が眼前に現れた瞬間に「パス…」という程度に思わないでもない。何か「訳が判らず、面倒…」とか「“思想”を如何とかこうとか論じようとしている時点で、少し“変な奴”呼ばわりを甘受する羽目に??」とさえ思わないでもない。しかし、「断じてそういうことでもない!!」ということが本書に触れると判る。 広く御薦めしたい一冊だ。