最後の将軍こと第15代征夷大将軍・徳川慶喜を描いた司馬遼太郎の歴史小説。
幕末の四賢侯の一人・松平春嶽にも「あのひとには百の才知があって、ただ一つの胆力もない。胆力がなければ、智謀も才気もしょせんは猿芝居になるにすぎない。」とまで酷評されたりもしていますが、あのような激動の時代を収束させるには、慶喜のような人物が、やはり歴史的に必要だったのではないかと思わせる内容でした。
幕末から維新にかけての英雄豪傑達は、太く短く生き散っていった人物が多いものですが、慶喜は、二十人以上の子宝にも恵まれ、大正時代まで行き長寿をまっとうしています。わたしは、そんな慶喜の生き様や思考に共感を覚える所も多々あり、なかなか読み応えのある小説でした。まさに人生いろいろですね。
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