新編は今までの続きではない、かも

旧版が大好きで擦り切れるほど読んでいます。 今回は新編3本目当てに購入しました。 茂七親分はじめ、懐かしい面々にまた会えて嬉しい限りです。 ★以下、ネタばれ(明記はしません)を含みます★ 新作3本が今までと違う雰囲気になっています。 糸吉の恋:愛蔵版にのみ収録されていた作品。 糸吉が主人公で、視点も彼です。外伝といったところでしょうか? 稲荷寿司屋の親父の秘密も少し明かされ、周囲の若い糸吉への愛情が 随所に感じられる作品です。 とこれは外伝だと思えば違和感はないのですが、 寿の毒、鬼は外:2002、2003年のオール讀物に掲載された作品。 茂七親分が主人公に戻ります。 親分の言動が変わるわけではないし、おなじみの面々もそのまま なのですが・・・ 「重い」「濃い」とでも申しましょうか。 過去の6本にあったどこかゆっくりほっこりした感じが消えました。 硬くなった訳ではなく、あえて言うなら”ぼんくら”調です。 初ものがたりシリーズだからと緩い気持ちで読んだせいか、 途中から辛くなり、 (ぼんくらシリーズはあれはあれで好きです。念のため。) ”鬼は外”の稲荷寿司屋の親父の計らいに救われた気がしました。 そして、この文庫用のあとがきに意味深なことが書かれていまして・・・ 解釈によると思うのですが、初ものがたりシリーズとしての新作は書かれず、親分のその後や稲荷寿司屋の親父の秘密等々は他シリーズ内で描く、と私は読み取りました。 他シリーズも読んでいるので、彼らの事がわかるのはそれはそれで嬉しい。 でも・・・あの初ものがたりの空気感はもう終わりなのかと思うと、寂しいのが本音です。