第一巻の清顕、第二巻の勲、第三巻のジン・ジャン姫は不器用ながらも純粋で真摯な若者たちでしたが、この第四巻に登場する透は底意地が悪くて嗜虐的。不必要に他人にダメージを与えることを繰り返す彼の内面が、誰とも分かり合えない孤高の天才のように描かれていますが、それって「他者の心の痛みをわが身に置き換えて想像する能力」に欠けているだけなのでは?・・・などというのは凡人のつまらぬ感想なのでしょうね。老いてなお美しい綾倉聡子が登場したのが印象的でした。