読書

測量官柴崎芳太郎は測量から帰ると、前人未到の劔岳の登頂を命じられる。 もちろん測量のためだが、趣味で登山をする山岳会が劔岳登頂を狙っていると知り、陸軍測量部のメンツの為にも先に登頂することが命令の 本質であることが言外に込められていた。 この本は、命令を受けた年の10月の調査登山の様子と、翌4月からの測量のための登山の様子を詳しく記した小説である。 山岳会は競争相手として話には出てくるが、小説が描くのはあくまでも測量隊の様子で、ほったらかしにされた感がある。 登頂成功して終わりかと思いきや、測量の仕事の最後までを描いており、大変興味深かった。 映画版で興味を持った方は是非読んでみるべきだと思う。