御大工・岡部又右衛門一門の視点から見た安土城築城の物語。現代の我々は安土城が空前絶後の構えであったことや、焼失したことも知っている。又右衛門の息子に対する不器用な振る舞いは、人の親となってみれば合点もゆく。職人の視点であるからこそ、用材の調達や運搬、基礎・石垣を含む土木工事、天守の設計施工のたいへんさが伝わってきた。穴太衆の頭・戸波清兵衛と又右衛門の、プロとして気脈が通じる描き方も良かった。