1951年つまり日本がGHQに占領されていた最後の年に書かれた小説。「都会の若者たちは皆、軟弱で情熱に欠ける、だから自分は修道院に入る」って、そりゃ修道女を目指す動機からして間違ってる!とツッコミたくなる設定。でも最後まで読むと、そんな主人公にも共感を覚えます。なまじ富裕層の出身であるだけに学校卒業後に「働く」ことは期待されず、同じ富裕層の男性と結婚して専業主婦になる道しかない。しかるに修道女というのはキリスト教の祭祀に関わり、全人類のために祈るというれっきとした「仕事」なわけです。主人公はきっと、世の中全体のために役に立つ「仕事」をしたかったんだろうな、と・・・。
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