時代は松陰についていけなかった。彼の思想は異彩を放ち、国家の大罪人として刑場の露と消えた。しかし、萩の松下村塾で撒いた種は着実に育っていた。松陰の思想を行動という形で具現化したのは高杉晋作。世界の常識を考えれば開国は必須。しかし、徳川幕府の下でそれを実践しては何の意味もない。「攘夷」という狂気で日本を沸騰させ、その勢力で倒幕を実現する。-動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し- 晋作は走り始めた。もう誰も彼を止めることはできない。狂気とエネルギーに満ちた幕末はすぐそこに迫っている。