名短編5作

表題作は、浜名湖への旅に出た、加奈と健二の物語。富士山が見えるからと新幹線「こだま」のE席を予約した健二。加奈ににとっては、どうでも良いことだったが、「のぞみ」の通過を待つうち、反対側に矢張り停車中の列車の女の子がSOSのサインを出していることに気付く。ちょっとした偶然が人生に影響を及ぼす、短編5作。村上春樹の世界を思わせる「息吹」が興味深く、次々にショートを転がしていく「ストレス・リレー」も楽しめた。さすがの作家だと思う。