家康に媚びを売る武将たち
TVドラマでよく観た関ケ原決戦(1600年10月21日)。本年8月に完全映画化されたのがきっかけで、その原作である司馬遼太郎さんの著書を読んでみたくなり、上中下3巻を購入しました。
豊臣秀吉の死によって傾きはじめた豊臣政権を簒奪するために徳川家康はいかなる謀略をめぐらし、豊家安泰を守ろうとする石田三成はいかに戦ったのか。映像だけではわからない家康、三成、諸将ら登場人物の信念や心の動きを知りたいですね。
中巻では、三成の佐和山退隠後、家康は豊家恩顧の武将たちを篭絡し、豊臣政権の乗っ取りを計る。家康が反徳川の上杉景勝討伐の途上、三成ら西軍が挙兵するまでが描かれています。
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この当時の武将たちの考え方がよく理解できたのが、本編486P。ご紹介すると、『秀吉はすでに死者である。武士は禄をくれる生者のために働くもので、死者に対する義理のために働くという道徳は、鎌倉以来ない。そのような儒教的な武士道が確立したのは徳川時代になってから』。
また本編で登場する武将の中で、堀尾惟忠氏と山内一豊の家康に媚びを売る、考え・行動が面白かったですね。
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■本書の基本情報
・筆者:司馬遼太郎[シバ リョウタロウ]
・略歴:1923-1996。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。’66年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。’93年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、’71年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72歳。
・発行:新潮社
・発売:2017年7月(第110刷) *初版発行:1974年6月
・ページ数:538p
■これまでに購読した司馬遼太郎の著書
・関ヶ原(上巻)
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