長編があれば読んでみたくなる。
全体的に、ミステリーとしての要素は面白かったけど小説としてはあと一歩踏み込んで欲しかったです。
男女の恋愛ものはあまり気持ちが伝わってこなくてストーリーを追うだけで終わってしまったけど、それでも「二つの顔」や表題作、「奇妙な依頼」辺りは確かに「意外な結末」でした(そんなに推理しながら読む派ではありませんが…)。
「化石の鍵」、「過去からの声」辺りの親子関係系ものはぐっとくる場面もあったけど、やはり掘り下げが足らず余韻があまり残らない。特に後者はここまでさくっと終わらせてしまうのは非常に勿体ない気がする。
「代役」は総じて…よくわからなかった。何が言いたかったんだろう。
最後の「ひらかれた扉」は他の話より表現や言葉の流れが読みづらく、ネタもトリックも結末も理解はできたけどピンときませんでした。
文句ばかり言っているようですが、総合的には定価で買う価値があると思うし、しばらくは古本屋行きにはしない…はず。初めて読んだ作家ですが、復刊ということは、結構古い短編ばかりなのかな? 長編で、しかももっと熟したものがあれば読んでみたいと思わせる短編集でした。
ちなみに普段から好んで読むミステリー作家は貫井徳郎や道尾秀介です。
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