幻の名作ついに刊行

雑誌掲載のみで幻の名作と言われていた2作品が合わせて収録されるなんて 夢のような一冊です。 「月の輝く夜に」はいつもの軽快なコメディタッチのお話ではなく 少し大人な、胸の奥がチクンと痛くなるような切ない恋のお話で 短編ですが夜更けに一人月を見上げたくなる気持ちにさせられます。 「お姉さまたちの日々」はクララ白書・アグネス白書が好きな方は 絶対読んでほしい作品です。憧れのお姉さま方、その名もきらめく虹子女史 奇跡の高城さん、清らなる椿姫白路さんが主役のお話で、お姉さま達にも 知られざる苦悩と苦労があったのだということが分かります(笑) 文庫化にあたり、雑誌掲載時の挿絵やコミック化された時の漫画家さんと変わり 今市子さんが挿絵と表紙絵を担当されていますが、挿絵は「月の輝く夜に」のみで 他の収録作品には挿絵はありません。私は雑誌掲載時の挿絵が読み進むたびに 頭をよぎり、挿絵がなくてよかったと逆に思ってしまいました。 著者である氷室冴子さんがお亡くなりになられてからの刊行が残念でなりませんが もう一度読みたい!とずっと思い続けていた作品が蘇り手元に残せるというのは 本当に有難く嬉しいです。 氷室ファンは勿論のこと、まだ読んだことがないという方にも読んで損は全くない 名作揃いなのでお勧めです。