「読書は自分で考えることの代わりにしかならない。自分の思索の手綱を他人にゆだねることだ」という裏表紙の言葉から、最初は読書そのものを否定する著作かと思いました。実際にはそうではなく、自分で考えることなく、読書から得た知識のみで物事を語ったりするような、いわゆる“頭でっかち”の人たちを批判するものです。単なる多読を否定し、良書を何度も読むように勧めています。以下、本文より、「人生を読書に費やし、本から知識をくみとった人は、たくさんの旅行案内書をながめて、その土地に詳しくなった人のようなものだ。こうした人は雑多な情報を提供できるが、結局のところ、土地の実情についての知識はバラバラで、明確でも緻密でもない」。