文系からアプローチする防災

『武士の家計簿』で有名な著者であるが、歴史学者のライフワークとして防災史を研究していることに驚いた。しかし、本書を読むと得心できるが、著者の母という身近な人の出身が徳島県牟岐で、そこは津波常襲地かつ母が津波から難を逃れた被災者だったのだ。地震、津波、富士山噴火、土砂崩れなど古文書に残る災害の記録を集積し防災に役立てる著者の研究は、災害のメカニズムを解く理系分野の研究と並行に行なわれることで、より良い防災につながるものと思う。