桐野夏生には期待しすぎてしまう

惰性というとあれですが、昔から大ファンのために「内容云々ではなく桐野夏生という名」で買ってます。単行本と文庫、必ずセットで揃えてきました。40も過ぎた自分が、一気読みできる唯一の作家と言えると思います。 それを踏まえて言いますが、最近は本当に内容が薄くてがっかりします。今回もそう。なんならハズレとわかってて買う感じ。本書はボリュームのない短編集で、だからこそ一話一話にピリッと感じるものがほしいのに、それがない。オチも「で…?何が言いたいの?」ってのが多い。表題作なんてタイトルと内容がまるでマッチしてない。膝カックン。 著者のジオラマ(傑作)に感激し、それ以来どこかに行くときは必ず携帯している自分としては、昨今の作者の変化が悲しいし戸惑います。 新刊本なんて、現代において高級品です。 150ページちょいで1760円。それだけの価値が本書にあるのかは疑問。昔の作風に戻るのは難しいんだろうな。