3つの物語が収められています。「火焔太鼓」は中世や近世のコミュニティにおいて、為政者による統治機構とは一定の距離を置きつつ、為政者に物申す役割を果たしていたシャーマン的な人々を暗示しているようなストーリー。「一途の念」は江戸時代において、親の世代の貧困が子どもに連鎖していたことを端的に示す物語。そして表題作の「魂手形」は、踏みにじられた人間のトラウマが、本人に寄り添い傾聴してくれる存在がいれば解消するのかと思いきや、そんな甘いものではなかった・・・みたいなストーリー。いずれも、面白かったです。