活用できる英語表現が満載されている。,

私が英文法を学んでいたのは、1970年代半ばになりますが、 その頃は 江川泰一郎『英文法解説』、高梨健吉『総解英文法』 あたりがよく使われるものだったと思います。 それらと比べてこの『実践ロイヤル』の格段にいいところといえば、 まず英文が非常にわかりやすく、頭にイメージをつくりやすいということです。 上に挙げた2書は、何でも載っているという安心感はあるのですが、 例として挙げられている英文に、そこで説明されるべき文法事項とは関わりのない、 やけに難しい、文語的な単語や言い回しが使ってあったりして、 肝心の当該文法事項の理解を妨げるところがありました(特に前者)。 その点、この『実践ロイヤル』の英文は、用いられる単語がごく普通に 使われているものですし、言い回しも日常的に(会話でも)使って何ら違和感の ないものばかりだと思います。 いろいろな使い方ができそうな参考書ですが、特記すべき事としては、 「英作文のための暗記用例文300」という別冊がついています。 ここに載せられている和文を見て、瞬間的に英文に訳す、という訓練をすると いいと思います。正解の英文は簡単なものばかりですが、瞬間和文英訳は、 きっとよい頭の体操になりますよ。それから、全部本当に暗記するに 値する英文ばかりであることも付け加えておきます。 昔はよく、駿台文庫の『基本英文700選』や、『和文英訳の修行』の 英文の暗記が、「合格体験記」などで、(見栄で)推奨されていましたが、 あれらの英文を暗記しても、安心して使える場はあまりないと思います。 ところが、この「英作文のための暗記用例文300」は、全然違います。 1文が短いだけに、応用範囲も広いです。活用して損はないでしょう。 それから本文の方ですが、通読するのが大変ならば、載せられている 英文を片端から読んで瞬間和訳してみるとか、和文を読んで瞬間英訳するとか、 あるいは章末の確認問題からやってみるのもいいのではないでしょうか。 確認問題にも、(英文を読み慣れた人にとっても)なかなかニクイ問題がありますよ。 以上、主として、時間のない高校生や大学受験生のために書きました。 労多くして益少ない参考書もたくさんありますが、この本は、やっただけのことは 期待できそうです。よい教材を選び、楽しく勉強して豊かな人生を過ごして下さい。