さすがに宮本輝先生はストーリー作りがうまい。妻を失って以来、中華そば屋を休業している後ろ向きな主人公が、1枚の絵はがきをきっかけに岬巡りの旅に出る。房総、伊勢志摩、青森、出雲と岬を回りながら、親元を離れた子供たち、友人の隠し子と交流を深めながら、妻の秘密を突き止めていく。読み終わって爽快感しかない。人生で立ち止まることはあるけれど再生できる。作者からのメッセージだと受け止めた。