この巻はオオクニヌシが主役。しかし、結末は周知のとおりアマテラスを始めとした高天原の神々から国譲りとして伝わる統治権の剥奪だ。オオクニヌシの母は、元を辿ればスサノオに繋がる。しかし、スサノオの娘・スセリビメとの略奪婚から、兄弟神を追い払って出雲国を統治するまでの流れは、ヤマト政権とは違う民族を思わせる。普通のマンガのように登場人物の吹き出しがなく、古事記読み下し文のみを記す描き方は、ミュージカルを観ているような心地よい流れを感じる。