出版社サイトの立ち読みで面白そうだと思ったのと、短編集だし気楽に読めそうなので購入。
主人公は「僕」、バーティ(バートラム)・ウースターという能天気な金持ちの独身貴族。その従僕として雇われたのがジーヴズで、バーティがアガサ叔母さんの押しつける花嫁候補から逃れるのを助けたり、惚れっぽい親友ビンゴの恋路にかかわって振り回されるのを救ったりと、“事件”を巧みに解決していく様子が、バーティの視点から語られていきます。
彼の有能さに、「自分で自分のことを処理するのをやめてしまった」ジーヴズとの出会いである『初仕事』から、時系列的に作品が並べられて、『バーティ君の変心』ではジーヴズが語り手となっています。
バーティも友人のビンゴも、のらくらとしてお気楽な様子にちょっと抵抗を感じましたが、そこはテキパキとそつのないジーヴズとの対比かなと、好意的に解釈しました。バーティがジーヴズに全面的に主導権を明け渡すまいと、それなりに考えて行動するものの、結局はうまくいかずうろたえるという、自虐的な感じのユーモアは、まあまあ面白かったです。
来月刊行予定の第2弾も、読んでみようかなと思いました。
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ジーヴズは、キャプションでは「執事」となっていますが、本文では「従僕」として登場します。雇い主が独り身なので、彼の身の回りの世話から家事全般について取り仕切るという意味においては、大きな違いはないのかもしれませんが、厳密には違うような気もします。
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