著者の言うところの「バカ」には、私も好意的ではない。 行き過ぎ、悪ふざけ、迷惑行為、言論封殺は目にあまると思っているし、著者が「とにかくネットが気持ち悪い」と表現するものについては大きな共感を覚える。 しかしその「バカ」という表現がなんとも不快。 読後感が悪い。 著者はウェブの利用者を「頭の良い人」「普通の人」「暇人」「バカ」などに色分けしている。 しかしながら著者が「バカ」を批判するとき、大体において「頭の良い人」(ネット利用で金を得ることができる人)以外は同じ視野に入っているように思えてならない。 少なくとも、金につなげない(つながらない)利用者は「普通の人」「暇人」であり、「暇人」は「バカ」に属するというのが著者の本音だろう。 結局のところ本書はネットに過剰な期待をして裏切られた者の愚痴そのものであり、特に期待もしていない一般人や日常の何気ない情報収集や暇つぶしにウェブを有効利用している人には共感しづらい内容と思われる。 これからネットで一儲けしてやろうと考えている人に冷や水を浴びせる効果はあるだろうし、「バカ」に対する不満を持っていた一般のネット利用者が溜飲を下げる助けにはなるかもしれないが、他人の愚痴に嫌悪を感じる人にはお勧めできない。