優れた仮説を生み出す「仮説思考のプロセス
仮説思考の本は「仮説思考を身につければ生産性が上がる」「仮説思考を身につければ業務のスピードが上がる」など「仮説思考の大切さ」を説く本が多い。
しかし、いざ「優れた仮説を生み出す方法」になると「優れた仮説は豊富な経験の中から生まれる」「優れた仮説を生み出すにはセンスが必要」など、方法論を曖昧にした書籍が多く「仮説思考を身につけるための手順書」が見当たらなかった。それだけ仮説思考のプロセスを言語化するのは難しいということなのだろう。しかしこの本は、
「変化や差に気づく」→「その背景にある法則を見出す」→「その法則を別の物事に当てはめて仮説を生み出す→「その仮説をロジカルに検証する」
という一連の仮説思考プロセスが、豊富な事例を交えてわかりやすく紹介されている。これは、
「具体(気づく)」→「抽象化(法則を見出す)」→「アナロジー(応用して当てはめる)」→「論理(検証する)」
という、様々な思考法を組み合わせた高度な思考プロセスであり、ここまで明確に仮説思考のプロセスを言語化した書籍は見たことがない。
結局のところ、優れた仮説を生み出せなければ、その仮説を検証しようもなく、ビジネスは前に進まなくなる。つまり、ビジネスの成否は「優れた仮説を生み出せるかどうか」が命運を握ると言える。
そういう意味で「仮説思考のプロセス」を再現性が高い形で示してくれた本書は、極めて大きな価値があると言えるだろう。「ロジカルシンキングは得意だが、仮説づくりが苦手」という人にこそ、学びが大きい一冊になると思う。
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