医者であるガリバーは船医として航海に出ます。 基本的にガリバーは英国紳士の物腰で好奇心旺盛 な性格のためか、どこの国でも丁寧にもてなして もらえます。時には危険な目にも遭いますが。 最初に辿り着いたのは絵本でも有名な小人たちの国。 巨人たちの国では女王に大変気に入られて 技術の高い職人にドールハウスのような持ち運び可能な家や 家具、食器や服などを作ってもらいます。ここでは自分が 15cm位になった事を想像してみて下さい。たかが蝿さえも 恐ろしいです! ラピュタでは有能な科学者を紹介され、この島がどの様に 空中移動するのかを教えてもらったりします。 霊を呼び出す事が出来る族長に会った時は カエサルなどを呼び出してもらい対話しちゃいます。 そして何と我が日本にも少しだけ立ち寄り ナンガサキ(長崎)からオランダへ旅立ちます。 馬たちの国では嘘や駆け引きがないので、ガリバーが 自国の事を話せば話す程人間の愚かさを突き付けられる ハメになります。そんな馬たちと暮らしているうちに このままこの土地で生涯を終えたいと願うようになって きますが・・・。スウィフトはこの馬たちの国 の章を一番語りたかったのではないかな? 馬たちの国の章では痛みを伴います。 そんな風に書いて大丈夫だったのか?!と心配になる程に。 スウィフトの世の中に対する批判が強烈に伝わってきます。 ガリバーの冒険ファンタジーだ!と無邪気に読み始めた のに、こんな読後感を味わう事になるとは驚きです。 この約16年間の旅行記は凄く読み応えがありました。 補足:冒頭はガリバーがいとこへ宛てた手紙で始まり ますが、これだけで判断しないで下さい。精神 に異常をきたしているのがよく書かれているだ けで、翻訳がおかしいわけではありません。