医者であるガリバーは船医として航海に出ます。 基本的にガリバーは英国紳士の物腰で好奇心旺盛 な性格のためか、どこの国でも丁寧にもてなして もらえます。時には危険な目にも遭いますが。 最初に辿り着いたのは絵本でも有名な小人たちの国。 巨人たちの国では女王に大変気に入られて 技術の高い職人にドールハウスのような持ち運び可能な家や 家具、食器や服などを作ってもらいます。ここでは自分が 15cm位になった事を想像してみて下さい。たかが蝿さえも 恐ろしいです! ラピュタでは有能な科学者を紹介され、この島がどの様に 空中移動するのかを教えてもらったりします。 霊を呼び出す事が出来る族長に会った時は カエサルなどを呼び出してもらい対話しちゃいます。 そして何と我が日本にも少しだけ立ち寄り ナンガサキ(長崎)からオランダへ旅立ちます。 馬たちの国では嘘や駆け引きがないので、ガリバーが 自国の事を話せば話す程人間の愚かさを突き付けられる ハメになります。そんな馬たちと暮らしているうちに このままこの土地で生涯を終えたいと願うようになって きますが・・・。スウィフトはこの馬たちの国 の章を一番語りたかったのではないかな? 馬たちの国の章では痛みを伴います。 そんな風に書いて大丈夫だったのか?!と心配になる程に。 スウィフトの世の中に対する批判が強烈に伝わってきます。 ガリバーの冒険ファンタジーだ!と無邪気に読み始めた のに、こんな読後感を味わう事になるとは驚きです。 この約16年間の旅行記は凄く読み応えがありました。 補足:冒頭はガリバーがいとこへ宛てた手紙で始まり ますが、これだけで判断しないで下さい。精神 に異常をきたしているのがよく書かれているだ けで、翻訳がおかしいわけではありません。
敗戦後のシベリアに抑留された日本人捕虜は六十万人。 収容所の数は一千二百か所。酷寒と飢えと重労働のせいで 亡くなったのは七万人を超える。 十二年・・・戦争を知らない私には到底想像も出来ない 長い長い地獄の日々。 そんな希望の光も見えないラーゲリ(収容所)にいながら、 いつも「もうすぐダモイ(帰還)が実現しますよ」と言って 皆を励ましていた山本幡男さんを中心に抑留中の人々のこと が書かれています。 ソ連に関する本を読んだことがある人なら、度々行われる ラーゲリでの拷問内容などを知っていると思います。 本書では重労働や拷問についての表現はかなり抑えられて いるように感じました。それでもあまりの理不尽さに読み ながら気分が悪くなってきます。 とてもショックだったのが、ソ連による洗脳。 民主運動を率先してやっている若い活動家たちによる 同胞に対する吊し上げ(リンチ)や密告など。 同胞すら信じることが出来ないなんて悲し過ぎます。 日本に帰ってからもスパイ活動をするように言われた人は かなりいたようです。 こんな絶望的な内容ではあるけれども、そんな中でもお互いに 助けあったり、囲碁・麻雀・将棋などを密かに作って遊んだり、 句会を開いたり、演劇や草野球などの活動もしていたと知った 時は少しだけ心が和みました。 最近は領土問題で騒がしくなっていますが、ネット上で 「もう、戦争しようぜ!」という言葉を軽々しく発言している のを見る度に頭が痛くなります。 それで例え勝ったとしても沢山の犠牲者が出るのは目に見えて いるし、負けたら「残念だったね~しょうがないから領土あげ るよ」という簡単なものでもない。捕虜になっても今時シベリア 抑留みたいな非人道的なことあるわけないじゃん!なんて考えて いるとしたら甘い、平和ボケしていると言わざるを得ないと思う。 二度と、決して戦争なんてしてはいけない、そう思います。
そう断言してしまいたくなる程、猫に対する愛情が ひしひしと伝わってくる物語でした。 8歳の少年ピーターは猫が大好き。 でもばあやは猫が苦手なので家で飼う事が出来ません。 ある時通りの向いにいた猫を触りたくて道路を渡ったら交通事故に遭い、 ピーター自身が猫になってしまいました。 ばあやにはそんな事が分らなかったので、家を追い出されてしまいます。 心は人間のまま街中に放り出されて、行くあてもなく人間に蹴られ、 車に轢かれそうになり飢えながら辿り着いた倉庫で休んでいたらボス猫に 叩きのめされて、半分死にかけていた所を雌猫のジェニィに助けられます。 そしてジェニィによって猫としてのモラルやノウハウを学びます。 とにかくまずはピーターが飢えていたのでジェニィがネズミを捕ってきて くれましたが、ネズミなんか食べた事もないし気持ち悪い。 でも勇気をだして食べてみた所あまりにも美味しくて全部食べてしまいました。あばら骨が見える程痩せて飢えていたジェニィはそんなピーターを咎めるどころか、全然気にする事もなく本当に嬉しそうな顔をして微笑みます。 このエピソードでジェニィがどんなに素晴らしい猫か分かっていただけたと思います。そして二匹の猫は船旅をしたり、その先で起こった事故や事件、 人間との関わり等を通して多くを学び成長してお互いが必要な存在である事を認識してゆきます。猫の世界にも裕福な家猫や途中で捨てられてしまった猫、初めから親のいない宿無しなど様々です。 擬猫化したヒューマンドラマといった所でしょうか。 今後猫に出会ったら話しかけてしまいそうです。
これは訳者もあとがきに書いている様に、最初は読んでいて退屈でした。読むの止めようかと思いながら我慢して進めていたら、マーニーと会う様になったくらいから段々と面白くなってきました。そこからはもう最後まで一気に読めました。最初だけ我慢出来れば最後にはいい本に出会えたと思えるでしょう。
まあまあかなぁ・・・全部で12巻あるみたいだけれども、次を買うかどうかは微妙な感じです。虫、特に蜘蛛が嫌いな人は読むのが苦痛かも。
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ガリバー旅行記
医者であるガリバーは船医として航海に出ます。 基本的にガリバーは英国紳士の物腰で好奇心旺盛 な性格のためか、どこの国でも丁寧にもてなして もらえます。時には危険な目にも遭いますが。 最初に辿り着いたのは絵本でも有名な小人たちの国。 巨人たちの国では女王に大変気に入られて 技術の高い職人にドールハウスのような持ち運び可能な家や 家具、食器や服などを作ってもらいます。ここでは自分が 15cm位になった事を想像してみて下さい。たかが蝿さえも 恐ろしいです! ラピュタでは有能な科学者を紹介され、この島がどの様に 空中移動するのかを教えてもらったりします。 霊を呼び出す事が出来る族長に会った時は カエサルなどを呼び出してもらい対話しちゃいます。 そして何と我が日本にも少しだけ立ち寄り ナンガサキ(長崎)からオランダへ旅立ちます。 馬たちの国では嘘や駆け引きがないので、ガリバーが 自国の事を話せば話す程人間の愚かさを突き付けられる ハメになります。そんな馬たちと暮らしているうちに このままこの土地で生涯を終えたいと願うようになって きますが・・・。スウィフトはこの馬たちの国 の章を一番語りたかったのではないかな? 馬たちの国の章では痛みを伴います。 そんな風に書いて大丈夫だったのか?!と心配になる程に。 スウィフトの世の中に対する批判が強烈に伝わってきます。 ガリバーの冒険ファンタジーだ!と無邪気に読み始めた のに、こんな読後感を味わう事になるとは驚きです。 この約16年間の旅行記は凄く読み応えがありました。 補足:冒頭はガリバーがいとこへ宛てた手紙で始まり ますが、これだけで判断しないで下さい。精神 に異常をきたしているのがよく書かれているだ けで、翻訳がおかしいわけではありません。
収容所から来た遺書
敗戦後のシベリアに抑留された日本人捕虜は六十万人。 収容所の数は一千二百か所。酷寒と飢えと重労働のせいで 亡くなったのは七万人を超える。 十二年・・・戦争を知らない私には到底想像も出来ない 長い長い地獄の日々。 そんな希望の光も見えないラーゲリ(収容所)にいながら、 いつも「もうすぐダモイ(帰還)が実現しますよ」と言って 皆を励ましていた山本幡男さんを中心に抑留中の人々のこと が書かれています。 ソ連に関する本を読んだことがある人なら、度々行われる ラーゲリでの拷問内容などを知っていると思います。 本書では重労働や拷問についての表現はかなり抑えられて いるように感じました。それでもあまりの理不尽さに読み ながら気分が悪くなってきます。 とてもショックだったのが、ソ連による洗脳。 民主運動を率先してやっている若い活動家たちによる 同胞に対する吊し上げ(リンチ)や密告など。 同胞すら信じることが出来ないなんて悲し過ぎます。 日本に帰ってからもスパイ活動をするように言われた人は かなりいたようです。 こんな絶望的な内容ではあるけれども、そんな中でもお互いに 助けあったり、囲碁・麻雀・将棋などを密かに作って遊んだり、 句会を開いたり、演劇や草野球などの活動もしていたと知った 時は少しだけ心が和みました。 最近は領土問題で騒がしくなっていますが、ネット上で 「もう、戦争しようぜ!」という言葉を軽々しく発言している のを見る度に頭が痛くなります。 それで例え勝ったとしても沢山の犠牲者が出るのは目に見えて いるし、負けたら「残念だったね~しょうがないから領土あげ るよ」という簡単なものでもない。捕虜になっても今時シベリア 抑留みたいな非人道的なことあるわけないじゃん!なんて考えて いるとしたら甘い、平和ボケしていると言わざるを得ないと思う。 二度と、決して戦争なんてしてはいけない、そう思います。
ジェニィ
そう断言してしまいたくなる程、猫に対する愛情が ひしひしと伝わってくる物語でした。 8歳の少年ピーターは猫が大好き。 でもばあやは猫が苦手なので家で飼う事が出来ません。 ある時通りの向いにいた猫を触りたくて道路を渡ったら交通事故に遭い、 ピーター自身が猫になってしまいました。 ばあやにはそんな事が分らなかったので、家を追い出されてしまいます。 心は人間のまま街中に放り出されて、行くあてもなく人間に蹴られ、 車に轢かれそうになり飢えながら辿り着いた倉庫で休んでいたらボス猫に 叩きのめされて、半分死にかけていた所を雌猫のジェニィに助けられます。 そしてジェニィによって猫としてのモラルやノウハウを学びます。 とにかくまずはピーターが飢えていたのでジェニィがネズミを捕ってきて くれましたが、ネズミなんか食べた事もないし気持ち悪い。 でも勇気をだして食べてみた所あまりにも美味しくて全部食べてしまいました。あばら骨が見える程痩せて飢えていたジェニィはそんなピーターを咎めるどころか、全然気にする事もなく本当に嬉しそうな顔をして微笑みます。 このエピソードでジェニィがどんなに素晴らしい猫か分かっていただけたと思います。そして二匹の猫は船旅をしたり、その先で起こった事故や事件、 人間との関わり等を通して多くを学び成長してお互いが必要な存在である事を認識してゆきます。猫の世界にも裕福な家猫や途中で捨てられてしまった猫、初めから親のいない宿無しなど様々です。 擬猫化したヒューマンドラマといった所でしょうか。 今後猫に出会ったら話しかけてしまいそうです。
思い出のマーニー 上
これは訳者もあとがきに書いている様に、最初は読んでいて退屈でした。読むの止めようかと思いながら我慢して進めていたら、マーニーと会う様になったくらいから段々と面白くなってきました。そこからはもう最後まで一気に読めました。最初だけ我慢出来れば最後にはいい本に出会えたと思えるでしょう。
ダレン・シャン / 1〔小学館ファンタジー文庫〕
まあまあかなぁ・・・全部で12巻あるみたいだけれども、次を買うかどうかは微妙な感じです。虫、特に蜘蛛が嫌いな人は読むのが苦痛かも。