今はまってる漫画です

一巻で英国ドラマ『Sherlock』のタイトルロールとの共通点を挙げたが、本巻にもある。「怨霊出ずる書の事」では道真が紀長谷雄を実験台にして怨霊の正体を突き止める件があり、これが奇しくもドラマ版『バスカヴィルの犬』でシャーロックがジョンにやった事と同じ。論理的な説明でこの事件を解決する道真は相変わらずのリアリストだが、一方で知識人―俗世との関わりを絶つ人生―の限界も知る(「鏡売るものぐるいの事」)。今後彼が入っていく応天の門のうちで起こる様々な政争は、それこそ知っている―知識―だけでは太刀打ちできないことばかりの連続だ。 「一つ知った」道真が兄の死の謎―恐らくは藤原氏と関わっている―を突き止めた時、どのような行動に出るのか、そして何が出来るのか。その時業平はどう関わってゆくのか。今提示されている様々な引きがどう収束に向かっていくのか楽しみ。