これは名著

学生時代に英語圏でイタリア語を習いました。 母語ではない英語で説明を受けたことと、「英語的な考え方をする人」向けの教材だったこともあり、「イタリア語とはなんぞや」という大きな視点から真面目に考える機会がありませんでした。本書は「はじめての…」と題されていますが、私のようにある程度イタリア語を理解する者にも新鮮な発見を与えてくれます。たとえば、ずっと「なぜ神やマリア様に気安くTuで呼びかけるのだろう。失礼ではないのだろうか」と疑問に思っていたのですが、この場合のTuは「あんた」ではなく、神や聖母への限りない思慕をこめて(近い存在でいてほしいという祈りをこめて)、よそゆきのLeiやVoiの代わりに使用されているのだと。