『鸚鵡籠中記』は、これまで読んだ歴史系の本に、参照した史料として紹介されていたので、書名は記憶に残っていた。その書を記した朝日文左衛門が見た元禄から享保までの風俗などを、武士学入門、御畳奉行どの、元禄社用族などに章立てて紹介する本書。密通、心中の章では、当時の女性の哀しさや、女性が脇差で腹掻っ捌く事例を読むにつけ、逞しさを実感。酒と芝居、心中事件まで楽しんでしまう文左衛門。百石と少禄ながら優雅な生活に思える。日記の文面からは生来の人の好さや、バレバレの暗号を記すお茶目さは、読んでいて楽しかった。