アメリカ人も騙されていた!
『日本はアジアを荒らした凶悪な侵略国。それを懲らしめ、民主主義を教えたアメリカは正義の国』とは、悔しくも日本のみならず、アメリカの教科書でも教えられている “アメリカ製デマゴーグ” であることは徐々に本邦でも知れ渡りつつあります。
実はこの捏造話は、戦後日本に乗り込んできたGHQがデッチ上げた話ではなく、戦前から連綿と続く根深く巧緻な数多(あまた)の工作の賜物なのです。
本書にはその根源である第三インターナショナル(以下コミンテルン)の発足から、工作の中心となったアメリカ共産党の発展進捗、そして保守派の消長までが簡潔かつ詳細に紹介されています。
コミンテルンの具体的な暗躍は本文に譲りますが、そもそも極端にキリスト教に傾倒した民主主義国家であったアメリカで、宗教を排斥し暴力革命を肯定する共産勢力がアメリカ社会各層に浸透できたかと申しますと――
・無闇やたらと「デモクラシー」擁護を強調する
・敵対者は「ファシスト」「軍国主義者」「差別主義者」とレッテル貼りする
・反戦や平和運動、人道主義を標榜してイメージを軟化させる
・福祉や社会保障の充実を訴えて世間の関心を買う
そのために結成したのが、“平和とデモクラシーを守る統一人民戦線” という団体でした――オヤ?皆さんは似た様な感じの頭のおかしいチンドン愚連隊が先ごろ解散したとかしないとか、お耳に挟まれた事はございませんか??
それでも八十年前のアメリカではこの “詐術” が十分通用して、メディアはおろか教育界やプロテスタント系宗教界までほぼ完全に把握されてしまったといいますから侮れません。無論、連中はこの二十一世紀の現在も隠然かつ厳然とアメリカ社会に影響力を行使しているのですから。
そんなこんなで、日本の比ではない程にすっかり共産主義勢力に良い様に操られ続けていた(本書の表現を借りますと『朝日新聞と赤旗しかない』)アメリカ社会でも、いわゆる 『ヴェノナ文書』 の公開により、徐々に保守派の復権と発言の広がりを見せているとの事です。
本書と併せまして、ジェイソン・モーガン氏の 『アメリカはなぜ日本を見下すのか? - 間違いだらけの「対日歴史観」を正す』 も読まれるとより理解が進むものと思われます。
今後の日米関係のあり方を考えるうえでも、またコミンテルンの使いっ走りどもの手口を看破する知識としても有用な良書だと思います。
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