未婚の伊勢斎宮との「密通」話の真相は?
文徳天皇の皇女に、恬子内親王がいた。異母弟の清和天皇の即位に伴って、伊勢神宮の斎宮(皇祖神に奉仕する未婚の内親王)に選ばれ、伊勢の斎宮寮に下った。
『伊勢物語』第69段には「男」が勅使として恬子内親王を訪ね、人が寝静まったころ、2人きりの時間を過ごしたと記されている。しかも、この出会いには後日談が生まれた。恬子内親王は懐妊し、生まれた子供は斎宮管理の責任者のもとに引き取られ、養育されたというのだ。『伊勢物語』の男とは、在原業平だ。この話をベースにしたのが本巻。未来の天皇の后どころか、未婚の伊勢斎宮との密通まで、まさに手当たり次第の感のある業平。しかし漫画では在原業平と知り合いだったのは娘ではなく母親の方であり、彼の色好みの噂を逆手に取った、彼の単独での活躍が見られる話になっている。業平には愛する女性への想いを貫いた男性への羨望と、そうなれなかった自分への悔恨の念が見られる。
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