良い本です
《あらすじ》
「POSデータは嘘をつかない」が信条の小山田昌司が、赤字続きの京洛病院内店舗へ、店長として配属される。そこでは、病院内という形体から、データから得られた販売戦略は長続きしない。
そこで、その店で次々起こる不可思議な事件をきっかけに、売上に繋げる名目で、他人が抱える悩みに首を突っ込むようになる。
《個人的感想》
お話は3つ。
初めの2編は、胸にぐぐっと来るものがあった。
問題は3編目。
患者が取り寄せてほしいと言った雑誌が届き、それを店員が開いて見る、飲食店に持ち込む、といった行為に違和感。更には何を見たかったのかと中身を詮索。患者の為、よかれと思いやったのだろうが、迷惑行為なのか、僭越なお節介なのか、第三者的には判断が分かれる所では。
それに、そこまで他人の心に傾倒すると、自分が耐えられなくなる。
そうしたお節介をやる側やられる側、はたまた自分がやった時の相手の反応様々、経験していますと、この本のように、良い方へ実を結ぶ事は、現実では難しいと思います。
この書の中の産科の女医さんの反応、大いにありうるでしょうね。
だからちょっと、非現実的だなぁと思った部分もありました。
いかに現実に近づけるかが課題でしょうか
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それとこの作家さんの「思い出探偵」シリーズが好きなのですが、律儀な方なのか、些末な事を仔細に渡り描写しますよね。そうすると、退屈だと感じたり、テーマがぼやける、ということもありうると思います。
当小説では3編目の中盤がそんな感じでした。
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総合すると、そこら辺の偽善的なハートフルストーリーとは違うと思った。
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