学校教育のお陰で書名と著者を知らない人はいないだろう。しかし、この物語がこんなに奥深いものだとは知らなかった。源氏と言えばプレイボーイ……そんな印象しかなかった。美しい女性に心惹かれるのは男のサガ。当時のやんごとない女性は簾内にいて、その簾内に男が入ることは、例え肉体関係がなくとも契りを結ぶこととなる。確かに源氏は多くの女性と浮名を流したが、紫式部は源氏や彼の子孫に対して因果応報の結末を用意していた。女性の目線で、男の浮気に対して強烈なアンチテーゼを感じる作品だと思えた。