読み応えあります

軽めのエッセイやインタビューなどで筆者の書いたものはよく見てはいたのですが、この本では、同時進行で整形を重ねる中で、筆者が、特に女性にとっての美とは何かをどんどん深堀りしていく過程が綴られていて、考えさせられちゃうというか、結構じっくり読ませてくれてしまう内容でした。 モテたいから美人になりたいという整形の原動力のところはあんまり理解できないのですが、でもよくよく突き詰めると、筆者の整形は他者の視点ではなく、あくまで自分が満足できるかどうか。だから、前の顔のほうが好ましいといったタモリ氏に対し、「あなたのために整形したわけじゃないですから」と即答することになります。 女子なら誰でも(無意識かもしれないけど)多かれ少なかれ幼少時から自分が目にどう映るかを意識し、他の女性を見るときにも、一旦、当人の視点になってみて、だからこそブスを放置して堂々としている傲慢さが許せない・・・みたいなことになる。そこらへんのことを正面切って議論されているのはなかなか見たことがないですが、非常に説得力がありました。 巻末の小谷野敦氏との対談は、徹頭徹尾、どこまで言っても交わらない平面の上で受け手のない会話のキャッチボールが交わされていましたが、小谷野さんの考え方というか女性や自分を見る視点というのは、何割かの男性に非常に顕著に見られる典型的なものがぎゅーっと凝縮されてる感じなので、最も女性的な視点と最も男性的な視点が歩み寄らずにガチンコ勝負するとこうなるのか。。。という感じで、大変興味深かったです。