伯王がいつも側にいてくれるおかげだよ

何故かクッキング部が開催するお芝居に良ちゃんが王子役として参加する第21話から始まって、英国からの短期留学生アル君絡みの話がメインの第6巻です。 なくてもいいんじゃないかと思われる、良ちゃんが男役を演じる第21話ですが、劇が無事終了した後の「俺はやっぱり見てみたかったけどな お前の姫の姿」という伯王の台詞。物語の中のような「王子様とお姫様」、執事とご主人様ではなくそんな関係を、本当は二人も心の底では望んでいるのでは? そして双星館に英国からの短期留学生、アルバート・スタルトウィンがハウススチュワードの向坂さんとともにやってきます。日本びいきで日本語もペラペラのアル君の登場です。 悪意なく自然体で良ちゃんの腰に手を回し、「リョウ」と親しく呼びかけるアル君を見てハラハラしてしまう伯王。好きなものは好きだと、気に入ったものは気に入ったと、正直に自分の気持ちを表現できるアル君に対し、自分はあくまで「執事」なんだと言い聞かせる伯王のジレンマ。 ハクオウがまるで「執事」じゃなくて「王子様」みたいだと言うアル君の一言。お芝居での王子様お姫様というくだりはこれの伏線と考えれば必要な一話でした。 ご主人の不興を買うのも覚悟の上で大嘘をついた向坂さんは「『一番大事なのは良ちゃんのためになるかどうかだろ』---ってな」。 決して情熱的な恋愛をしているわけではないんですが、不思議とこの二人の距離が縮まる様にドキドキできます。 第24話冒頭はアル君の帰国。心配で目どころか手すら離せないと言う伯王。あの騒動以来、良ちゃんに対して過保護すぎるくらいになってしまう伯王。 そしてLクラス生のお嬢様と一緒に登校し、お世話をしている、伯王一筋で誰の専属にもならないはずの隼斗が話題になります。全ては実家の事業が失敗して双星館にいられなくなった清里夏南(きよさとかな)嬢の「思い出作り」のため。私は男なのでついつい良ちゃん(と伯王)ばかり見てしまうんですが、女性読者には庵と隼斗の人気も高いんですよね。双星館を出て行かざるを得ず、これから色々大変であろう清里嬢に最後のお楽しみとしてとっておきの、「思わず顔あげる景色」を見せてあげる隼斗、前を向いて生きていくと約束する清里嬢。 そして傍にいたい相手ができる幸せを知っている伯王。その気持ち、「Bクラス生」としてのものだけでしょうか?