Paris at night

Paris at night(「夜のパリ」)はこのように訳されています。 「三本のマッチ 一本ずつ擦る 夜のなかで はじめのはきみの顔を隈なく見るため つぎのはきみの目をみるため 最後のはきみのくちびるを見るため 残りのくらやみは今のすべてを想い出すため きみを抱きしめながら。」 ちなみに「フランス名詩選」の安藤元雄訳は次の通りです。 「三本のマッチを一つずつ擦ってゆく夜の闇 一本目は君の顔全体を見るため 二本目は君の目を見るため 最後の一本は君の口を見るため あとの暗がり全体はそれをそっくり思い出すため 君を抱きしめたまま。」 比べてみると、前者はひらがなが多く黙読すると漢字の喚起力を使った後者に及ばないようにも思えますが、読んでみると味わい深い。どちらもいい訳だと思います。 本書はプレヴェールの詩に親しむきっかけになるはずです。