西ドイツ初代首相アデナウアーの評伝。 戦後の西ドイツの方向性を定めた人物であり、日本でいうならば著者曰く「吉田茂、鳩山一郎、岸信介、池田勇人らの役回りをすべてになったような存在」。 たしかにきわめて独善的な振る舞いが随所に見られますが(吉田)、戦後補償の道筋を整え(鳩山?)、西ドイツを経済発展に導いた(池田)保守政治家(岸?)です。 アデナウアーの政治思想にもう少しアプローチしてもらいたいと思いましたが、現実主義的な政治家の思想は系譜的に理解できるものでもないとも思いました。 好著です。