ネトゲと会社と裁判と生き方と

当時のネットゲームを知る者の感想です。 第一部は主にUOやFF11等、トッププレイヤーな作者の体験談。 単語(解説付き)1つとっても、当時を思い出す脳トレになり、 どこか旧友との同窓会のようなエモさがある。 ノンフィクションなので、当時作者を間接的にでも知っていたなら尚更だろう。 ライ麦畑のような青春要素もある。 惜しむらくは、これらのゲーム体験は、今後はできないだろう。 似たようなゲームが出ても時代が流行らせない。そんな界隈の流れもこの本で推察できます。 当時を知らずとも、その時いたゲーム世界の特殊な人間模様は楽しめると思います。 真髄は第二部以降だ。 就職、起業、それだけなら普通人の話だが、 この第一部を経た主人公に色々起こり、裁判に至る、普通ではない。 しかしどこか身近に感じるのは解像度の高さ故だろう。 時間は圧縮されているが激動の日々。 裁判編は新書のざっくりした解説のようであり、事件簿であり、備忘録でもある。 一冊を通して主人公は成長するし、一貫している。 物語だが現実にあったことなわけで、現在も主人公は存在している。 読み終えてから作者のご健勝ぶりをみれば、理解ることも多いと思う。 処女作とのことで、粗削りではあるが、 2作目でどうくるのかも気になる。 サブカルに造詣があると細かいネタも拾えますが、 ある程度の解説はされてるので知らなくても問題ないです。 面白かった。