清少納言の人となりが分かる
完読。長かった。短いエッセーのはずなのに、清少納言(著者・橋本治氏)の解説が長いのでとてつもなく長く感じた。
しかし、そのおかげで分かりやすく平安の知識も学べた。少納言様ありがとう。
突飛とも思える現代語訳が一番ふさわしい訳も分かった。当時は、尊敬語・謙譲語はあったが丁寧語がなかったのだ。だから、少納言様は恐れ多くも我々庶民に対等の相手としてタメ口を使ってくれていたのである。
やはり清少納言はデキル女だったのでしょう。先輩の身分の高い女房を押しのけてでも中宮・定子は少納言を側に置きたかったと思うくらい。少納言がその定子を大事に思うのは、もう「恋」に近いような感覚だ。
定子の絶頂期のころの話や有名な「香炉峯の雪」のエピソードも収録されている。読んでいて、この機転と行動力があったればこそ少納言は自らも頭の良い定子に愛されたことがよくわかる。
さらに清少納言の偉いところは、定子が父・道隆という後ろ盾を亡くし落ちぶれかけていても、決して敵方・彰子や道長側のことを悪く書かず、「定子様はすごい」で押し通したことにあると思う。本当はつらかったと思う。不利になるから書かなかったのもあるだろうがよく抑えたと思う。そこに清少納言の挟持、意地を感じる。
これを通しで読むことで、清少納言の悪口を書いた「紫式部」よりは、人間的に清少納言の方がやっぱり好きと再確認したのだった。
他のユーザのコメント