私は昭和30年代に四国で生まれました。お遍路さんの姿は日常風景で、別に畏敬の眼で見ることもなければ、蔑む対象でもありませんでした。ただ、そっと見守るだけのことでした。私の地方ではお遍路さんを「お四国さん」と呼んでいたのを覚えています。この本は、ずっと違和感が付きまといました。お遍路さんと同和や貧困を無理やり結びつけて語っています。西日本のどこに行ってもあるように、四国にも同和地区はありますし、そもそも遍路に廻るくらいだから、人に言えない過去を持つ人が多いのは事実だと思います。消化不良の一冊でした。