後ろから読みましょう

フランス2月革命からナポレオン三世の第二帝政開始までのフランスの政情を同時代人としてのマルクスが徹底的にコケにした風刺に満ちたルポルタージュである。ただし、私もそうだが、フランス2月革命について1848年2月の革命、ルイ・ボナパルトの大統領就任、1851年のルイ・ナポレオンのクーデタ、そしてその1年後の第二帝政開始くらいしか知らない者にとっては本書をそのまま読むのはかなりハードである。さらに、マルクスの原文を生かそうとした風刺に満ちた諧謔的な文章がさらに内容をわかりにくくさせている。幸い、本書には、第2共和制期の政情に関する年表、登場人物についての説明、さらには柄谷行人氏による解説が付記されているので、そちらを先に読んで事実関係やマルクスの執筆意図を頭に入れてから本文に当るほうが読みやすいし、また、本書を楽しめると思う。