われわれは犬や猫を食べることには嫌悪を感じる一方で、何の躊躇もなく牛や豚を口にしている。本書は、このわれわれの動物に対する不整合な態度の心理的要因を探索し、われわれの肉食習慣は自然で当たり前の事柄などではなく、むしろカーニズム(肉食主義)とも呼ぶべきイデオロギーの所産であるという洞察を導く。また、この不合理・不条理な信念システムであるカーニズムが、いかにして正当化され社会規範化されているか、いかにしてわれわれの認知システムを歪めているかを暴き出し、有感生物に対するわれわれの本来的な共感を取り戻そうとする。