中国茶本・菓子本として貴重な一冊

【良い点】 ・近年少ない中国茶本として、また本屋の料理本コーナーでもほとんど見かけない中華菓子本(しかも一部レシピ付き)として、貴重な一冊。中華菓子のレシピは、1冊にまとめられていることは少なく、中華料理のレシピ本に数ページ載っているだけのことも多い。 ・中国茶の歴史、茶葉の種類、淹れ方、茶器について、一通り解説されている。 ・カラー写真主体で、茶館の様子がよく分かる。 ・中華菓子は、杏仁豆腐、あんまん、月餅、餡入り胡麻付き揚げ団子以外、ほとんどイメージがわかない。お茶も含めて、おおむね地域に偏りなく取り上げられている。 【残念な点】 ・お茶の写真は、茶葉のほか、淹れた水色の写真も添えてほしかった。 ・蓋椀は、直飲み用と、急須代わり用とで、微妙に向き・不向きがあるとのこと。そこについて、触れても良かったのでは? ・ごく簡単ではあるが、陝西省など西北地域のお茶も取り上げらえていた(もう少し、扱いが大きくても良かった気もする)。それなら、内モンゴル自治区やチベット自治区も取り上げてほしかった。 ・「このお茶には、このお菓子が合う」との感じで、お茶とお菓子の繋がりが感じられる解説を期待していた。だが、別々の「お茶の本」と「中華菓子の本」が、「一冊になった」との感じもする。 ・おやつは、おおむね地域の片寄りもなく取り上げられていた。ただ、大唐の都・長安であり、シルクロードの玄関口、日本人にも人気が高い古都、西安が取り上げられずに残念。 ・写真が豊富なのが良い。ただ、一部のおやつには写真がなかったり、あっても写真が小さくて、形がよく分からなかったりするものがある。名前と説明だけではイメージがわかぬ(例・「豌豆黄」「蜜麻花」)。 ・見た目や材料、作り方からすると、「緑豆のケーキ」「なつめ入りクワイの蒸しケーキ」は、【ケーキ】ではなく、【蒸しようかん】と表現したほうが、分かりやすいのでは? ・北京の乳製品菓子「ナイジュエン」「ナイボーボー」の「酸で固めた牛乳」というのがよく分からなかった。「酸 牛乳 固める」のキーワードでネット検索をかけた結果、これをモッツァレラチーズの類と想像している。もしそうだとすれば、「チーズであんこを包んだ」との表現が、イメージしやすかったのではないか? また、日本の一般家庭では作りにくいのかもしれないが、レシピも載せておい