武士とはの定義がいい。曰く「血縁及び私的主従関係を根幹とする戦闘組織である武士団の構成員たる戦闘員」と。戦闘員が梶原景時、比企能員と滅ぼして、自らの権益が拡大することを覚えた。鎌倉殿を中心とした体制での内訌の原因であり、北条時政ー義時ー泰時と3代に亘る時間の中で完成形になる。本書は過程を読み解いた1冊。中で権門体制論の立場に近いことを示し、故に承久の乱に至る中に、後鳥羽院の存在が影響していることを説く。確かに「鎌倉殿」という体制の維持には官位が必要。細川らしい見立ては明解で本書の大きな魅力になっている。