山のない凡々とした一巻

大坂一といわれる唐物問屋淡海屋の孫・一夜(20歳)が突然、実父・柳生但馬守宗矩に召喚され武士となり、柳生家の勘定方の頭として嫌々?活躍する姿を描く、その第7弾。 * 淡海一夜は柳生十兵衛と国元へ向かっていた。ようやく辿り着いた箱根だったが、小田原藩の横目付と関所番頭から足止めの嫌がらせに遭う。一方、信州高遠藩の保科肥後守を執政にすべく、大石高の国への領地替えを企む三代将軍家光の野望を果たさんと、宗矩は加藤明成が統べる会津藩に潜り込ませた伊賀者に密命を発した。他方、一夜への嫁入りを望む信濃屋・永和と伊賀忍・佐夜はついに江戸の地を踏み、駿河屋総衛門のもとへ。しかし宗矩に知られ、忍を差し向けられてしまう。さらに、老中・堀田加賀守の陰謀に巻き込まれた柳生左門は。。。 * 一夜と仲良し兄・柳生十兵衛の旅道中記、一夜の恋仇どうしの信濃屋長女・永和と伊賀忍・佐夜の江戸放浪記に終始し、山のない凡々とした一巻でした。 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:上田秀人(ウエダ ヒデト) ・略歴:1959年、大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。97年、「身代わり吉右衛門」で第二十回小説CLUB新人賞佳作受賞。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞受賞。「奥右筆秘帳」シリーズ(講談社文庫)は、「この時代小説がすごい!」の09年版、14年版と二度にわたり、文庫シリーズ第一位を獲得。さらに、第三回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞も受賞。 ・発行:小学館 ・発売:2023年6月 ・ページ数:307p ■これまでに購読した上田秀人の著書 ・「孤闘 立花宗茂」 ・「峠道 鷹の見た風景」(上杉鷹山) ・「将軍家見聞役 元八郎」(全6巻) ・「勘定吟味役異聞」(全8巻) ・「妾屋昼兵衛 女帳面」(全8巻)、妾屋の四季 ・「お髷番承り候」(全10巻) ・「奥右筆秘帳」(全12巻)、「奥右筆外伝」 ・「御広敷用人 大奥記録」(全12巻) ・「町奉行内与力奮闘記」(全9巻) ・「百万石の留守居役」(全17巻) ・「聡四郎巡検譚」(全6巻) ・「勘定侍 柳生真剣勝負」…第6巻まで(本書) ・「惣目付臨検仕る」…第5巻まで ・「隠密鑑定秘録」…第2巻まで ----- ◆AFP情報 … ジャンル:本・雑誌・コミック、料率:3%