素顔のカラヤンを知りたくて

プロローグからエピローグまで、全編を通して語られるのは、題名の通りの「素顔のカラヤン」。身内でも友達でもないのだが、一人の人間としてカラヤンに長年接することのできた人しか書けないであろう内容。これまでに出版されてきた、カラヤン評伝とは一線を画する本です。84年のシンフォニーホールでの振り間違い、それに関するシュヴァルベとの会話を通して、カラヤンの指揮に関する分析も語られます。あとがきの箇所では、目頭が熱くなってしまいました。上梓に20年の歳月が必要であったことがよくわかります。