おもに2027年から30年頃までの近未来の日本が舞台となっている物語。外国における戦争、紛争、宗教の違いに根差したテロ等がますます激化し、日本にも飛び火する状況となっており、不安な気持ちをおさえる手段を求める人々がいるのはむしろ当然。そういった手段となり得る美食やお金のかかるレジャーと、徹底した粗食や断捨離はしかし、真逆のようでいて実はネガとポジの関係なんですね。「欲」があるから戦争や犯罪が起きるけれど、仮に食欲がゼロとなったら衰弱死してしまう。「欲」に翻弄されるのは人間の宿命か? そもそも「欲」とは何ぞや?といったことを考えさせられます。読み出したら止まらない、お勧めの一冊です。