マルチユーティリティーキャラ・炎尾燃

島本版「まんが道」だとレビューで誰かが言っていたが、物語の基本構造はその通りだと思った。作者自身が色濃く投影されているが、しかし作者そのものではないという便利なキャラクターを手に入れた島本和彦が、この「炎尾燃」というキャラを使ってオタク版「まんが道」をやってみた、というのがこのマンガの本質だろう。とにかく無駄にアツくなり、とにかく無駄に暴走する炎尾の姿に、程度の差さえあれ、似たような青春時代を送った私のような人間は、苦笑しつつも、その頃の自分を愛おしく思えるのだ。「暴走ノスタルジア漫画」とでも名付けておこうか。